北区に住むかなり年配の未亡人の家に東京外国語大学の青年が下宿することになり、
そこから様々な不思議な話が持ち上がるという物語です。
特にこの作品は、暗い感じの話になってしまいかねない題材を、
読後感も爽やかに大変上手に描いていて、好感がもてました。
ラストの、ちょっとぴっくりし、ほろっとさせられるようなどんでん返しも巧く、
舞台も北区で、都電荒川線や飛鳥山公園など北区の情景がたくさん出てきます。
まさに北区にふさわしく、大賞にふさわしい作品だと思います。
(内田康夫氏選評より)
第1回北区内田康夫ミステリー文学賞 大賞受賞作 | |
題 名 | 黒い服の未亡人 |
著 者 | 汐見 薫 |
掲 載 | 月刊ジェイ・ノベル 2003.APR |
点訳巻数 | 全1巻 |
点訳完成 | 2005年6月 |
納品先 | 筑波大学附属盲学校、福祉センター図書室 |
点訳者コメント | <T.E> 舞台が北区ですので知った地名が一杯。 私が持っている「ミステリー」というイメージとは違い、ほのぼのとした感じの小説です。 |
内田康夫さんの講評 |
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予測していたよりはるかに多い応募数に驚いています。最終選考では、どれも甲乙つけがたく、とても迷いましたが、3作品に決定しました。
大賞は、暗い結末になったかもしれない作品でしたが、たいへんうまくまとめていて好感を持ちました。北区にふさわしく、読後感がさわやかで、質の高い作品ではないでしょうか。 作品を応募した方でも、北区がどこにあるのかわからなかったと言う方もいたようです。この賞をとおして、北区の存在が全国に知れ渡り、目的が達成されたのではないでしょうか。 |
〜公式サイトより〜 |
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